こんばんは、書庫田です。
誰ガ為のアルケミストの続きを読んでいきましょう。
前回のあらすじ
敵軍幹部ネヴィルとの戦いで錬金術の力に目覚めたロギ・ディオス。別動隊の幼馴染アガサ・父ジークと合流して進軍する中、エンヴィリア領を守るラーストリス軍と接触する。ラーストリスの抱える問題を知り、この戦いにおける己の信念を再認識するロギ・ディオス・アガサ。3人はラーストリス兵の情報を元に、本拠地ギルラク遺跡へ向かうのだった。
世界観紹介
今回は国ではなく、グループ間の対立がメインとなります。
ジーク率いるエンヴィリア軍 VS サバレタ率いる蜥蜴旅団
互いの正義を胸に、戦場を駆け巡ります。
人物紹介
ロギ
この物語の主人公。ウロボロスによって錬金術の力を獲得し、平和な世界にするべく戦場へ向かう。
ディオス
この物語のもう一人の主人公。二度と大切な人を失わないために、世界を変える力として錬金術を使うことを誓う。
アガサ
ロギ・ディオスの幼馴染。ラーストリス兵との出会いによって敵軍にも人の心があると知り、対話による平和を望む。
ジーク
かつてのラーストリスの反乱を収めた英雄。錬金術について何か知っているようだが…?
サバレタ
ラーストリスの反乱軍である蜥蜴旅団のリーダー。主人公の前に現れた初めての錬金術師であり、ラーストリスの復興を望む。
本編
※注意点
初見でもわかるように、時系列や情報が出るタイミングを実際のスマホゲームと変更しております。予めご了承ください。
ギルラク遺跡へ向かう日の夜、ロギとディオスは自分たちが剣を振るう意味を確認する。3人が幼い時、アガサが誘拐されたときに二人がかりで助けに行った日のこと。ロギとディオスが蒼炎騎士団への入隊を決めた日のこと。すべての根底にあったのは、「アガサがいるこの世界を平和な世界にすること」であった。想いややり方は違えど、根底にある信念が同じであることを確認したロギは、錬金術の力を得てから攻撃的になっていたディオスの信念を再確認し、安堵するのであった。
同日の晩、ロギ・ディオスはギルラク遺跡に敵軍本拠地がある理由についてジークに尋ねる。ジーク曰く、ギルラク遺跡はかつて起きた錬金術の戦争の際に錬金術師が立てこもった場所であり、聖石の下位互換に当たる「賢者の石」が多く確認された遺跡だという。敵の狙いが錬金術エネルギーを蓄えた賢者の石と、それを体内に取り込んだ魔物であると知った2人は、今後の戦いの厳しさに息を吞むのであった。
ギルラク遺跡が近づくにつれ、賢者の石の力で強化された魔物に苦戦し始めるロギとディオス。アガサを守るため、やむを得ず錬金術の力を使って窮地を脱するも、その光景をジークに見られてしまう。マグナレコードによる錬金術の禁止を知っているジークは、何のためにその力を振るうのかを問う。ロギは力なき人々を守るため、ディオスは悲しみに満ちた世界を変えるためだと答え、決して力に飲まれないと誓う。
「お前たちも真理の扉を見てしまったのか」
というジークのつぶやきに驚愕する2人だが、
「人の心は極めて弱い。心が強くあらねば力に飲まれるぞ。…俺のようにな」
とだけ話し、3人はギルラク遺跡へと向かうのであった。
ギルラク遺跡へ到着したロギ・ディオス・アガサ・ジーク。
しかし、道中で蜥蜴旅団の奇襲にあい、敵軍をひきつけながらアガサを守るジークと、首領をたたくロギ・ディオスの二手に分かれてギルラク遺跡の奥地へ進むことになる。
ギルラク遺跡の奥地へ到着したロギ・ディオスは、ラーストリス復興を願う反乱軍『蜥蜴旅団』のリーダーであるサバレタと接触する。二人がかりで対峙するも、死者を蘇らせる人体錬成を主軸としたサバレタの錬金術に苦戦を強いられる。そんな中、サバレタの口から『大罪人ジーク』という言葉を耳にする。かつて、無抵抗なラーストリス王族を皆殺しにしたというジークの過去を知って驚愕する2人。その証拠を裏付けるように、サバレタはラーストリス三傑の一人であり、死の間際まで王族の護衛についた騎士『カイザル』を人体錬成する。義父が無抵抗な女子供を殺した事実を受け入れられずに剣を振るうディオスだが、『魔炎将軍』の異名を持つカイザルによってあしらわれてしまう。
窮地に立たされた時、カイザルの攻撃を防いだのは敵軍の引き付けを担っていたジークであった。お互いの顔を見て困惑・歓喜の表情を浮かべるジークとカイザル。憎き敵に震えるカイザルであったが、潮時だと判断したサバレタによって止められ、二人は遺跡の奥へと消えるのであった。
後から追いついてきたアガサと合流する4人。そこでジークの口から語られたのは、20年前に起きたラーストリスとの大戦”憤怒の嚆矢(こうし)”のことであった。ジークはかつて錬金術の力に飲まれ、力を誇示することが平和につながると思っていた。その結果、サバレタが言っていた無抵抗な貴族の皆殺し・カイザルの殺害に及んでしまったとジークは話す。自分たちを愛してくれた父の過去にショックを受けるロギ・アガサ。
その中で一人、冷たい視線を送る少年を除いて。
遺跡の奥へと進み、再びサバレタと対峙する4人。戦いの中、ジークはサバレタによってアガサを人質に取られてしまう。サバレタの指示で動けないジークに代わり、カイザルと戦うロギ・ディオス。そんな中、「これ以上の争いは新たな悲劇を生むだけだ、どこかで争いを終わらせるべきだ」とアガサはサバレタへ歩み寄る。しかし、ラーストリス捕虜の時と同じく、エンヴィリアへの憤怒は止めることができないとサバレタは話し合いを拒絶するのであった。
カイザルの猛攻に防戦一方となるロギ・ディオス。しかし、ここで立ち止まるだけではないのが英雄ジーク。カイザルの優勢に注意を引かれたサバレタの隙をついてアガサを救出し、ロギ・ディオスへの助太刀としてカイザルの攻撃に割って入る。傷ついた二人に代わり、サバレタ・カイザルの攻撃を捌くジーク。その中、アガサは味方の制止を振り切って再度話し合いを持ちかける。何度サバレタに拒絶されようとも、平和のために何度でも呼びかけ続ける。彼女の胸にあるのは、エンヴィリアとラーストリスの溝を埋めて悲しみの連鎖を終わらせたいという平和への信念であった。
その強い感情に応えるように、突如として彼女の左目が真っ赤に輝く。アガサの目に驚愕する一行だったが、サバレタただ一人はこの光景に高笑いする。
「…お前、まさかこれを見越して”憤怒の嚆矢”を…?」
サバレタはジークに一言問いかけると、カイザルを残して遺跡を後にする。
その後、火薬の匂いに気づいたジークの掛け声で一行は避難・辺り一帯は爆発音に包まれたのであった。
雑記
前回は「三人の心の在り方」が中心に描かれていましたが、今回は英雄ジークの掘り下げが多く描かれました。誰かの英雄は誰かの大罪人、善悪の判断は主観でしかないという難しいテーマを一人に背負わせるのは性格悪いと感じましたね。その反動か、毎年訪れるエイプリルフールシナリオでは、ジークおじさんが完全にネタキャラにされて株価が大暴落していますが…。新たな敵キャラも登場し、盛り上がる今後に期待です。
では(‘ω’)ノ
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